当時16歳の少年、殺人で有罪に 警官死傷の放火事件で

 6日付のNBCニューヨークによると、2014年4月、当時16歳の少年がブルックリン区コニーアイランドの自宅アパートを放火し、ニューヨーク市警察(NYPD)の警官が死傷した事件の裁判で、ニューヨーク州最高裁判所は5日、マーセル・ドッカリ-被告(18)に殺人などの罪で有罪判決を言い渡した。
 被告は事件直後の取り調べで、「退屈だったのでマットレスにライターで火をつけた」と罪を認める供述をしていたが、公判では「自分は火事の発見者で、ほかの住人を救おうとした」と否認していた。その理由を、「取り調べの際に、自白しないと家族をアパートから追い出すと脅され、罪を認めれば告訴は避けられると説得された」と述べていた。
 また被告の弁護士も、「被告はだまされやすい性格で、現場から指紋などの証拠も出ていない」と無実を主張したが、取り調べの様子を撮影したビデオが証拠として採用され、審議の末に殺人、放火、暴行で有罪判決が下された。
 刑は6月に確定し、25年から終身刑という重い禁固刑が科されることになる。
 この事件では、通報を受けて駆けつけたデニス・グエラ巡査とローサ・ロドリゲス巡査が、煙が充満したエレベーターの中で一酸化炭素中毒になり、その後グエラ巡査は死亡、ロドリゲス巡査も重篤な中毒症状を患った。