5月31日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨーク市教育局(DOE)がこのほど、多様性のある学校作りを目指す新プログラム「タイバーシティ・イン・アドミッション」を開始したという。
これは生徒の学力や保護者の所得レベルなどでクラス編成に偏りがないよう、市内の公立校全体で実施される取り組みで、例えば英語を学習中の生徒や低所得家庭の生徒など、何らかのハンディキャップを持つ生徒を必ず各学校へ入学させるよう推進するプログラムだという。
DOEのカルメン・ファリーニャ局長は同日、市内全公立校の校長宛てにEメールを送り、2017年度に入学する生徒について、どのような状況に置かれている生徒を受け入れることができるかを知らせるよう求めた。受け入れを推進する生徒は、「学力に遅れがある」「里親家庭」「ホームレスシェルターで暮らしている」など11項目に分けられる。
DOEはこれに先立ち、市内7つの公立校で15年より同様のプログラムを試験的に行っており、これまでに6つの学校で良い結果が得られたため、全公立校へ拡大することを決定した。
14年に行われた調査によると、ニューヨーク州は所得や人種による多様化が全米で最も進んだ州で、中でもニューヨーク市はその程度が特に高いとの結果が出ている。