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2016.06.08 NEWS NY

体験型演劇で度が過ぎた体験 蹴りを入れられ損害賠償請求

 7日付のニューヨーク・ポストによると、体験型演劇「スリープ・ノー・モア」で俳優に蹴られて意識不明となった観客が、損害賠償を求めて訴訟を起こしたという。
 2013年6月、元ゴールドマン・サックスの副社長、ケリー・ミラーさん(37)は、マンハッタン区西27丁目のマッキトリックホテルと名付けられた5階建のシアターで上演されている同劇を見に行った。この作品は、シェークスピアの悲劇作品、「マクベス」をオマージュにしたもので、観客はマスクを付け、シアターの各階に作られた部屋を回り、それぞれのシーンの中に入り込み、繰り広げられるパフォーマンスを目の当たりにするという劇である。
 同区の最高裁に出された訴状によると、「格闘シーンを見ている際、男優が派手に行った回し蹴りがミラーさんの頭に直撃し、意識を失った」という。そのため、ミラーさんは治療を受けることになり、掛かった治療費はシアター側が支払うべきと訴えている。賠償請求の詳しい内容については明らかにされていない。
 スリープ・ノー・モアは英国のロンドンで始まり、ニューヨークのオフブロードウェー公演は2011年に始まったロングラン作品。同シアターの広報担当者は、「このような事件は極めてまれ。安心して見に来てほしい」と述べている。

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