市の看守労働組合トップを逮捕 組合費投資しリベート受ける

 8日付のフォックス5によると、ニューヨーク市の刑務所に務める約900人の看守が所属する労働組合、刑務官慈善協会の会長が8日、ブロンクス区の自宅で、米連邦捜査局(FBI)に逮捕された。
 FBIは2015年5月から、同組合と、長年にわたり同組合のトップを務めるノーマン・シーブルック被告、また同組合の弁護士事務所の財務記録やそのほかの書類の捜査を続けてきたが、同被告がおよそ1000万ドル(約11億円)の組合費を特定のヘッジファンドに投資し、リベートを受け取っていたことがこのほど発覚した。
 米経済紙ウォールストリート・ジャーナルは、同被告が、ビル・デ・ブラシオ市長の資金調達担当者であるジョアナ・レクニッツ氏が運営するヘッジファンドに投資していたと報じている。同ヘッジファンドの前代表を務めていたマレー・ハバーフェルド被告も同日、逮捕された。
 連邦検事局は同日、起訴に関する詳細についての記者会見を開いた。市警察(NYPD)の警察幹部や市の職員が、特定の人物に便宜を図る見返りに賄賂を受け取っていた疑いでFBIが捜査を進めており、この捜査が今回の逮捕につながったという。
 市長の資金調達活動も、捜査の対象となっている。