テロ対策妨害とNYPD本部長が非難 トランプ氏の反イスラム発言 

 14日付のDNAインフォによると、ニューヨーク市警察(NYPD)のビル・ブラットン本部長は13日、次期大統領選で共和党候補指名を確実にしたドナルド・トランプ氏による反イスラム発言は、NYPDが取り組んでいるテロ対策を困難なものにすると非難した。
 トランプ氏は、フロリダ州オーランドのナイトクラブで12日に起きた銃乱射事件について、イスラム教徒の責任であるとして非難し、イスラム教徒を米国から締め出すべきだと発言した。これを受け本部長は、テロ対策の捜査には、イスラム教コミュニティーからの情報が大変重要であり、同氏の発言は、これまでNYPDが築き上げてきた同コミュニティーとの良好な関係を損うものであると非難した。本部長は、ラジオ番組などでも同様のコメントを繰り返し、トランプ氏が所有するビルを警護するために最近派遣されたNYPDの警護特務部隊のメンバーの中にも、イスラム教徒が数人いたと述べている。
 本部長はまた、このような大量殺りく事件を防止するためには、2004年に失効した対人殺傷用銃器の販売を禁止する銃規制法を復活させるべきだと主張した。
 49人の死者と53人の負傷者を出した同事件で使用されたAR15自動小銃は、最近起きた銃乱射事件の多くで使用されているという。