24日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨーク市保健衛生局(DOH)が、実際には行われていなかった託児所の飲料水の鉛検査を、実施したように見せかけ報告書に記載していたことが、市会計監査局が同日に発表した監査結果により明らかになった。
市では2008年から、市内に1万千ある全ての託児所で年1回の飲料水の鉛検査が義務付けられ、DOHは検査が行われたことを確認する任務を負っているが、市会計監査局の監査官が先週119施設の記録を調査したところ、そのうち70施設で1度も鉛検査が実施されていなかった。また、検査が実施された49施設のうち、5施設の飲料水から鉛が検出されている。DOHは2011年までの間、鉛検査を強制的に実施させることを試みたが、いくつかの施設はこれにも従わなかった。
市で託児所運営免許の発行または更新をする際、鉛検査の実施が必須となるが、DOH保育管理課による手続きを速やかに進めるため、DOH当局は同年12月、職員に対し、未検査施設でも「検査済み」と書類に記入するようEメールを送達し、指導していた。
これを受け、ビル・デ・ブラシオ市長は、市内全ての託児所での鉛検査を命じた。