スマートビルで光熱費節約 携帯端末でリアルタイム情報

 11日付のフォックス・ニューヨークによると、マンハッタン区にある、スマートフォンならぬスマートビルが注目を集めている。
 同区内に40棟のビルを保有するルーディン・マネジメント社が開発したハイテクシステム「ナンタム」は、占有率、外気温、日付などからエネルギー使用量を予測し、その情報をスマートフォンや携帯端末機器でも見ることができる。同社COOのジョン・ギルバート氏は、「どんなビルにもエンジン室やボイラー室などの心臓部がある。このビルは、それに加え頭脳を持っている」と説明する。その頭脳で、電力使用量から二酸化炭素レベルまでリアルタイムで分析し、エネルギーと経費の節約を図るのだ。
 現在17棟のビルで採用されている同システムは、ビル内にどれだけの人が存在するかを感知し、室内の温度を調節する。同社CEOのビル・ルーディン氏は、「室内の温度に関する苦情が30~40%減少した。光熱費は10~30%節約できており、これはテナントに還元する」と述べている。20階建てのビルで、年間50万ドル(約5200万円)ものコスト削減になるという。
 「病院、ホテル、大学などでも応用できる」と、ギルバート氏は語っている。

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