23日付のメトロ・ニューヨークによると、ニューヨーク市が昨年開始した計画「ネズミ囲い込み作戦」が功を奏し、市内でネズミを見かけることが8~9割も減少したという。
市保健衛生局(DOH)によると、ビル・デ・ブラシオ市長が提唱したこの計画は、市が290万ドル(約3億円)をかけて運営し、そのスタッフも当初の9人から50人に増員した。まず、マンハッタンとブロンクス区で「ネズミ・インデックス」を作成し、ネズミの生息密度の高い地域を割り出した。その多くが、公園、地下鉄、下水道の周辺であるという。その地域に集中して駆除作業を実施した結果、2010~14年の間にマンハッタン区のネズミ駆除失敗率は30%も下がった、とDNAインフォが報じている。同期間、ブロンクス区でも全ての計測地域で同様の結果がみられたという。
人口800万人の市に生息するネズミの数は、その人口に匹敵するどころかその4倍ともいわれていたが、現在は200万匹程度に減少したとみられている。
マンハッタン区ローワーイーストサイド選出のマーガレット・チン市議会議員は、「市のネズミは、過去100年来の問題。今後の100年も続くと覚悟しなければ」と対策の継続を促した。