7月28日付のエーエム・ニューヨークによると、ニューヨーク市内にある薬局のオーナーとその夫が同27日、マンハッタン区連邦裁判所でオピオイド系鎮痛剤の不正流通の罪を認めた。市警察(NYPD)によると、過去最大規模であるという。
検察によると、9カ月前に逮捕された、クイーンズとブルックリン区で薬局「ショパン・ケミスト」を経営するリリアン・ジャカーキー被告(50)と夫のマーシン・ジャカーキー被告(36)は、2010~15年の間に50万錠を超えるオピオイド系鎮痛剤オキシコドンを横流ししていた。この鎮痛剤の販売には厳しい規制が設けられており、購入には処方箋が必要となる。2人は、43万錠を処方箋なしに販売し、16万錠を「シャネル」などの名前で架空の処方箋を使い不正に販売していたという。2人は、1千万ドル(約10億2千万円)以上を荒稼ぎし、コネチカット州の高級住宅街に豪邸を購入するなどしていた。
オピオイド系鎮痛剤は、依存症や過剰摂取により死亡する危険性があり、今年4月、歌手のプリンスさんの死因となったことが記憶に新しい。全米で1300万人が乱用していると推定され、高額で闇取引が行われ、問題となっている。