7月31日付のニューヨーク・ポストによると、夏の猛暑に見舞われているニューヨーク市では、ニューヨーク州都市交通局(MTA)の地下鉄駅構内の線路周辺にできる水たまりが放置され、蚊が大発生している。
市内のロックフェラーセンター駅やユニオンスクエア駅など複数線が乗り入れる駅には、線路の数が多く、その周辺には水がたまりがちで、かつ今夏は特に高温で湿気が高いため蚊が繁殖し、利用客が刺されるケースが多い。
また、蚊が媒介するジカ熱の流行が危惧されているが、市保健衛生局(DOH)の調べでは、地下鉄駅構内に発生するのはイエカで、西ナイル病ウイルスの媒介としては警戒が必要なものの、ジカ熱のウイルスを保有する種ではない。ジカ熱ウイルスの媒介となるのはネッタイシマカで、現時点では市内での生息は確認されていない。ただし、現在市内で生息が確認されているヒトスジシマカは、このウイルスを媒介する可能性があるという。
DOHは例年通り夏の間、市内で殺虫剤を散布し蚊の駆除を行っているが、一方でMTAはロックフェラーセンター駅の水たまりの除去は行ったものの、駅構内での殺虫剤散布やほかの駅での水たまり除去は行っていないという。