2日付のNBCニューヨークによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は同日市庁舎で行われた記者会見で、市警察(NYPD)の次期本部長を紹介した。辞任を表明したビル・ブラットン本部長に代わり、今年9月から同職に就任するジェームス・P・オニール氏は、警官と地域住民との間にできた深い溝の修復に重点を置く方針を明らかにした。
警官と地域住民らがファーストネームで呼び合えるような関係を目標にするというオニール氏は、「優秀な警官は、あらゆるタイプの人間と話すすべを身に付けている。自分が暮らす地域の警官がどんな人間であるかを知ることは、警官と住民との絆を深める方法の1つだ」と語った。
市では、犯罪件数はこれまでにないほど減少したが、警官のモラルの低下と、黒人を中心とするマイノリティー住民らの警察に対する不信感が問題となっている。2014年、市内でエリック・ガーナーさんが白人警官に頸部を圧迫され窒息死した事件や、パトロール中の警官2人が黒人の男に射殺されるという事件をきっかけに、警官と市民の間で溝が深まる中、NYPDは昨年、新たな治安維持計画を打ち立てた。オニール氏は、同計画拡大の任務を負うことになる。