10日付のウォールストリート・ジャーナルによると、ニュージャージー州で3年前に起きた「ジョージワシントン橋報復渋滞」疑惑をめぐる裁判の準備が始まり、同州のクリス・クリスティー知事が事件を事前に知っていた可能性があるという。
2013年8月、知事の側近だったブリジット・ケリー被告は、知事の友人で、当時同橋を管掌するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社幹部のデビッド・ワイルドスタイン被告に、「交通渋滞を起こして欲しい」というEメールを送った。ワイルドスタイン被告はこれに応え、9月の数日間にわたり一部の車線を閉鎖し渋滞を引き起こした。渋滞は、前年行われた知事選で、知事を支持しなかったフォート・リー市長に対する政治的報復とみられている。
首謀者とされる3人のうち、ワイルドスタイン被告は罪を認めており、ほか2人は無罪を主張している。
被告人弁護士は同日、知事の側近のクリスティーナ・レナ氏が同僚に送った、「知事が記者会見で側近の関与を否定したことは嘘」と非難する同年12月のテキストメッセージを公判前の準備資料として、ニューアーク市の連邦裁判所に提出した。知事はこれについて同日朝、「ばかげている」と非難した。