11日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長が2016会計年度に、市の職員360人のうち358人に対し、昇給を行っていたことが明らかになった。昇給額の合計は、200万ドル(約2億200万円)に達する。
独立調査機関エンパイア・センターのデータによると、新しい肩書きを得た35人を含む56人の市庁舎職員の給与が20%以上引き上げられたが、ほとんどの職員の昇給率は2.5%。これは市の公務員労働組合、第37地区評議会(DC37)が15年の契約で合意した昇給率だという。
市長官邸グレーシー・マンションのフェリバート・エステベズ総料理長の給与は、年間1万3千ドル(約131万円)増の11万5千ドル(約1162万円)に上がったが、市の広報担当はこの理由を、エステベズさんが官邸での調理に加え、地元レストランとのパートナーシップの拡大や、大規模イベントの監督などを任されるようになったため、と説明している。
デ・ブラシオ政権では、市警察(NYPD)のビル・ブラットン本部長をはじめ離職者が増えており、優秀な市職員を確保するためにも、昇給や昇進は必要だという。