16日付のタイムズユニオンによると、ニューヨーク州で、大学など教育機関のラボで研究目的のため使われるイヌやネコを研究終了後、里子に出すことを義務付ける法律が制定されたという。
同州のアンドリュー・クオモ知事が同日署名した法案では、研究機関の獣医が適切と判断した場合、地元の動物保護団体などを通じてイヌやネコを里子に出すことになる。約2カ月後の今年10月には施行となる。知事は、取材で「より多くのイヌやネコが家族の一員として、温かく迎えられるのは良いこと」と述べた。研究用動物を里子に出すことを義務付ける法案は、コネチカットやカリフォルニア州などで既に施行されており、同州は米国で5番目の州になる。
この法案を共同提案したマンハッタン区選出のリンダ・ローゼンソール州下院議員は、こうした義務付けがラボでの動物使用根絶の1つのステップになれば、と考えている。同氏は「研究のためとはいえ、動物が痛みや苦しみを味わうのはかわいそう。声に出して嫌とは言えない動物の命を、人間が勝手に粗末にしていいものか」と疑問を投げ掛ける。また、「薬や治療法の効果を測るのに、動物を使用しない方法を考案すべき」と提案している。