24日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、今年9月8日からニューヨーク市立の幼稚園や小学校に通う園児や低学年児童に対する停学処分を全面的に禁止にするという。これまで停学は問題を起こした園児と低学年児童への処分として厳し過ぎるという声が、学校関係者らから上がっていたことを受けての改訂となった。
また、市教育局(DOE)がこのほど発表した調査報告書によると、園児と低学年児童の停学処分数は2012年は2千件だったのに対し15年は1200件と、この4年で40%減少しているという。
DOEでは、停学処分数を減らす目標を数年前から掲げており、さまざまな措置を講じてきた。DOEで広報を担当するトーヤ・ホールネス氏は取材で、「学校内の環境を改善するために新規導入した教師への特別訓練や、園児と低学年児童へのメンタルサポートプログラムが功を奏した」とし、「園児や児童たちが落ち着いて勉強できる環境が整っているため、ここ数年で停学処分数は減少している」と述べた。
15年に停学処分を受けた園児と低学年児童は801人だったが、そのうち383人はけんかを含む暴力的な行為が原因だった。