Dr. 石谷三佳 なるほど!ザ・カイロ 毎月第1月曜号掲載 VOL.68 通学用パックパックの選び方

 新学期に向け、子どものバックパックを購入する人も多いでしょう。教科書やノート、お弁当などを入れるとかなりの重さになるため、体への負担が少ないものを買ってあげたいですね。
 先日、1人の中学生が来院しました。肩こりで夜も眠れないというのです。触ってみると、肩の筋肉がこりで炎症し、岩のように固くなっています。首はカメのように前に飛び出し、背中も丸まっています。通学用のパックパックを手に取ると、大人の私でも簡単には持ち上げられないほどの重さでした。中学生の体には大き過ぎるほどで、持ち物を全て入れるためにわざわざ大きめのサイズを選んだようです。さらに、ストラップが長いため、背負った際にバックパックが下がりきっています。これでは体への負担が心配ですね。私も今年で小学1年生になる息子がいますが、バックパック選びは厳選しました。選び方のポイントをまとめてみます。
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1.サイズ:子どもの胴体に収まる大きさがベスト。バックパックの上部を両肩の位置に合わせ、下部がウエストラインから10センチ以上上がっていないことを確認。
2.肩ストラップ:幅広のパッド付きで調節できるもの。肩への食い込みを防ぎ、首や肩の傷つきやすい筋肉にかかる余計な負担を軽減。
3.胸と腰のストラップ:バックパックを安定させ、体にフィットさせる。
4.背中のパッド:重さからくる負担を軽減するだけでなく、鉛筆や定規、ノートなどの先端や角が背中に当たるのを防ぐ。
5.素材:軽くて防水加工のもの。背中の部分がメッシュだと、夏でも熱気がこもりにくく快適。
6.仕切り:本や文房具の重さを中で均等に配分し、重いものはなるべく体に近いところに配置するのがコツ。

 最後に、内容量は必ず体重の10%以下に留めること。それ以上の重さになると背骨を傷めてしまいます。私が息子に買ったバックパックは写真のものです。理由は形が四角いので教科書などが入りやすい、仕切りがある、防水加工、体に合った大きさである、背負った時にバックパックが体に密着しているからです。以上のポイントだけで、同じ重さでも体への負担は全く違います。少し値段が高めでも、体のためにぜひ良いものを選んでくださいね。


Dr. 石谷三佳
石谷カイロプラクティッククリニック院長。パーマーカイロプラクティック大学院卒後、ハーバード大学医学部専門課程終了。米国、米国小児、ニュージャージー、日本カイロプラクティック協会会員も務め、2008年には「Chiropractor of the Year」を受賞。寄稿著者に“Neck Pain…
You Don’t Want It, You Don’t Need It”がある。

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