現在開催中のニューヨーク・ファッションウィークを皮切りに、世界中で新しいファッションが発表される季節になりました。ヘアカラーもトレンドやライフスタイル、肌色、なりたいイメージを考え合わせると、自分のベストな色に自然とたどり着きます。現在の自分の髪色は似合っていますか?
日本人の髪は、欧米人の髪よりももともと持っている赤みの色素が強いため、ヘアカラーをした後、時間の経過とともに髪色が退色することで赤みがかったりオレンジ色が出てくることが多いです。髪の量が多い人は、赤みの強い色を入れてしまうと余計に髪が重く見えるので、赤と反対色の青緑系のアッシュマットを選べば、髪はふんわり、顔立ちもソフトな印象に仕上がります。仕事の都合などで髪の色をあまり冒険できない方は、髪の内側だけにハイライトとローライトを入れると、とても上品でナチュラルな仕上がりになります(コントラストを付け過ぎないのがポイントです)。逆に、仕事場での制約がない方、自由が利く方はカラーのできる幅が広がりますね。
最近ニューヨークの街を歩いていて、青、赤、紫、プラチナなど、ビビットなパステルカラーの方をよく見掛けますが、ここ数年のヘアカラーは、わざとムラを作って染めるカラーリングがまだまだトレンド傾向にあります。髪の根元部分が暗めで、毛先部分が明るくなっているタイプのグラデーションカラー「バリアージュ」や「オンブレー」は、コントラストの付け方やデザインにより、さまざまなスタイルを作ることが可能なので人気です。
ヘアカラーは日差しを浴びたり、シャンプーなど毎日のケアによっても退色していくので、美しい髪を保つためには、理想として1カ月ごとにカラーリングすることをお勧めします。ヘアスタイリストは、お客様の毛髪を診断し、多種多様にカラー剤を調合してベストな色をカスタマイズしていきます。
また、ヘアカラー後のケアもとても大切です。色の定着も考え、カラーをした当日はサロンで髪を洗っているので自宅で洗髪しなくても大丈夫です。日々のヘアケアに、洗浄力や補修効果に加え、カラーの持ちを良くする効果がある商品を選ぶのも良いでしょう。
秋のヘアカラーを見つけに、サロンに出掛けてみてはいかがでしょうか。きっと素敵なカラーが見つかることでしょう。
内田龍次 Uchida Ryuji
東京の美容室「RITZ」にて店長ディレクターを務め、女優やモデルのヘアメイクを手掛ける。
ニューヨークと東京をベースにさまざまなコレクションや雑誌撮影に参加、幅広く活動している。2012年4月オープン「REBIRTH」代表。
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