12日付のDNAインフォによると、ブロンクス区で車いすに乗った86歳の女性が窃盗の被害に遭ったという。
バーニス・スターンズさんは11日午前9時ごろ、179丁目にある自宅アパートの外で車いすに座っていたところ、「おはよう」と声掛けながら近付いて来た大柄な黒人の女に突然ハンドバッグをひったくられた。学生時代は陸上部に所属していたというスターンズさんは「車いすでなければ追い掛けて捕まえているところだった」と話しているが、クルーズ旅行のために貯めていた現金100ドル(約1万300円)以上が盗まれたという。
これを聞いた、この地域を管轄する第48分署の警官らは少しずつ金を出し合い、130ドルを集めスターンズさんに贈ったという。同分署を代表してスターンズさんの自宅を訪れたティモシー・アーサー巡査が「捜査を担当する警官一同、盗まれた大切なお金を取り戻したく、みんなで集めた」と話すと、スターンズさんは「彼らはニューヨーク一の警官だ」と感極まった。
しかし、気の強いスターンズさんはひるむことなく「お金が必要なら人から盗むのではなく、働いて稼げばいい」と犯人を強く批判。今後は護身のために銃を購入するつもりだと述べている。