19日付のエーエム・ニューヨークによると、マンハッタン区チェルシーで起きた爆発事件の容疑者アハマド・カーン・ラハミの家族は、ここ数年近隣住民や市とのトラブルが絶えなかったという。
家族は2002年からニュージャージー州エリザベス市でフライドチキンのファストフード店を経営している。近隣の住民からは、深夜営業中の騒音や酒に酔った客の道路での立ち小便など、迷惑行為を理由に苦情が相次ぎ、市や警察が08年から何度も召喚状や出頭命令を出していた。
これに対し、アフガニスタン系でイスラム教徒の父親らは、午後10時以降の営業許可があるにもかかわらず、同店だけが人種や宗教上の理由で差別的扱いを受けたとして、11年に市や警察を相手取って連邦裁判所に訴訟を起こしている。訴状によると、近隣の住民や警官らから「イスラム教徒が米国で数々の悪さをしている」「この店は犯罪の巣窟」などの暴言を浴びたという。
同市のJ・クリスチャン・ボルウェージ市長は、「あくまで近隣住民とのトラブルによる苦情。人種や宗教とは無関係」と主張している。
09年には、出頭命令を出した警官に対し治安を乱す行為を働いたとして親戚の1人が逮捕されている。