23日付のDNAインフォによると、多くの車所有者が存在を把握していない鍵を悪用した車の盗難が、クイーンズ区を中心にニューヨーク市内で増えていると、市警察(NYPD)が警告している。
その鍵とは、駐車場の係員が代わりに出入庫を行うサービス(バレット・パーキング)時などに使う合鍵で、マニュアルの中に入っていることが多い。同区フォレストヒルズ第112分署のロバート・ラモス署長は、「多くは、マニュアルとともに車内のダッシュボードに放置されたまま」と警鐘を鳴らす。これを知っている盗人は、ロックの掛かっていない車に忍び込むと、マニュアルからその鍵を取り出し、いとも簡単に車を盗んでいくという。
同分署管轄内では、ここ1カ月で車の盗難が昨年の7から10台へ増加。同署長は、「そのうちの大半がこの手口」だと21日、地元のコミュニティー委員会で説明した。盗難車を運転していた2人の容疑者を逮捕したところ、この手口が明らかになったという。NYPDでは、共犯者がさらに2人いるとして、行方を追っている。
また、同署長は、この鍵は車とは別途保管する旨と、特に2010年以降に販売された車で注意が必要だと述べた。