25日付のSIライブによると、「巨大なタコがフェリーを襲って沈没させた」という説明付きの像がマンハッタン区のバッテリーパークに突如登場し、住民や観光客を驚かせているという。
フェリーを利用しようと同公園を訪れる観光客の多くは、像を見てこの物語を信じるが、それがアーティストの空想で“作品の一部”だと知ってさらに驚く。「私流のユーモア」と、スタテン島シルバーレイクに住むアーティストのジョー・レジネラさんは話す。巨大なタコがフェリーを飲み込む像を製作して公園に設置しただけなく、この“事故”に関するウェブサイトやパンフレット、ドキュメンタリーフィルムから博物館まで作り上げる念の入れようだ。
事故は1963年11月22日に起き、奇しくもこの日はジョン・F・ケネディ大統領がテキサス州ダラスで暗殺された日のため、「この惨事が見過ごされた」と、サイトでもっともらしく説明されている。
観光客らは、事故現場に近いスタテン島のスナッグ湾文化センターおよび植物園まで足を運ぶ。そこで初めて、同センターの職員らから嘘だと知らされるという仕掛け。「皆が楽しんでくれたらうれしい」と、レジネラさんは微笑む。