9月29日付のエーエム・ニューヨークによると、フレンチブルドッグ、パグ、シーズーなど最近ニューヨークでも人気上位に入る短頭種が“鼻ぺちゃ”で愛嬌がある反面、特有の病気にかかりやすく注意が必要だといわれているという。
「短頭種気道症候群」という病気は、鼻腔が圧迫されて呼吸がしにくくなる呼吸器疾患の1種。いびきをかいたりブタのように鼻を鳴らす呼吸音が特徴で、ひどい場合は体温の発散にも影響を及ぼしかねない。また、皮膚疾患や角膜潰瘍を起こしたり、自然分娩ができなくなったりする場合もある。
その顔の作りゆえの病気だが、それも人気が出るように品種改良を進めた結果だという。世界中で人気になれば、負担は犬に及ぶため、「飼うことを避けるべき」と警鐘を鳴らす獣医もいる。
治療法には気道を広げる手術があり、最近はこうした手術が増えているとの調査結果が、カリフォルニア大学から発表された。これを受け、犬好きの国柄として知られる英国の獣医師会(BVA)は声明を発表し、「犬の健康が生涯にわたって損なわれる危険がある。飼い主も辛い思いをすることになる」と述べ、短頭種を飼うには慎重になって考えてほしい、と訴えている。