7日付のWNYCによると、ニューヨーク州都市交通局(MTA)は、ハロウィーンイベントの広告が暴力的で不適切だとの苦情を受け、撤去することを決定したという。
この広告は、ランドールズ島で開催中のイベント「ホーンテッド・ヘイライド」のもので、プラスチックの袋に女性の生首が入った写真を使用。MTA利用客からは、グロテスクで悪趣味だとの声が挙がり、また、今月は家庭内暴力防止月間であることから、全米女性連盟(NOW)は、「女性に対する暴力を肯定するような風潮は遺憾」と批判した。
これを受け、MTAは「あまりにも暴力的で特に子どもに悪影響を及ぼす」とし、広告基準に反するため撤去を決定した。
広告に関しては、常に表現の自由が議論の的となる。MTA経営委員会のチャールズ・モアードラー氏は、「残念ながら、広告においてMTAは弱い立場にある」と明かす。裁判所が地下鉄内を公共の場と認めており、不快感を与えるという理由での撤去が止むを得ない場合もあるからだ。同氏は、「最後は良心に基づいて行動することを望むのみ」と語る。
イベントの広報担当者は、「図案は家庭内暴力とは無関係」で、広告を変更する意向はないとしている。