17日付のWNYCによると、葉を煎じて飲んだり、たばこのように煙を吸うと幻覚症状が起こる東南アジア原産の植物「クラトム(ミトラガイナ)」の使用禁止を定めるべきかどうか、米麻薬取締局(DEA)が一般からの意見を求めることにしたという。
同媒体の記者が、渦中のクラトム求めてマンハッタン区イーストビレッジのバーを回ったところ、1軒目では「出すのを控えている」と断られた。2軒目では、「もうすぐ禁止されるよ」と言われながらも煮汁の入ったボトルを提供された。このように、店によって反応が違うのは、2カ月ほど前にDEAが、クラトムの乱用は、死亡事故につながる恐れがある大麻やコカインと同等の麻薬と指定したためだ。
しかし、DEAには苦情が殺到。支持派は、クラトムはほかの薬物とは違い、幻覚症状が軽く短時間であるため中毒になりにくいと主張。コロンビア大学の研究者も、副作用の恐れがないために「オピオイド系鎮痛剤の代替品として期待できる」と語る。
このためDEAは13日、禁止を撤回した。クラトムをどう分類するか、一般からの意見を参考にし、米食品医薬品局(FDA)も科学的分析や医療効果を加味した勧告を行う予定だという。