NY州初、新定義での裁判 同性愛カップルが養育権争い

 18日付のニューヨーク・タイムズによると、同性愛カップルが養子の共同養育権を求め、マンハッタン区のニューヨーク州高位裁判所で争っているという。今年8月にニューヨーク州で「親子の定義」が拡大されて以来、州で初のケースとなる。
 デザイン会社経営のケリー・ガンさん(52)は、英国生まれで写真家として働くサーシ・ハミルトンさん(44)と2004年から交際を始め、2人で子どもを育てようと、09年にエチオピアからの養子縁組を決めた。同国では同性愛者による養子縁組が禁止されているため、ハミルトンさんは書類に、自分は独身で男性の恋人を持ち、ガンさんはルームメイトであると虚偽の申告をしていた。
 しかし、2人は同12月に交際を解消。ハミルトンさんは1人で養子手続きを進めることにした。
 2人は、交際解消後も養子のエイブッシュ君の世話などを通じて交流を持っていたが、ガンさんは今年8月、ハミルトンさんからエイブッシュ君と2人でロンドンで暮らすと告げられたため、親として共同の権利を求めて裁判を起こしたという。ガンさんは「私なしにはこの養子縁組は成立し得なかった」と主張しており、裁判所がどのような判決を下すかに注目が集まる。

Michelle Daigle

Michelle Daigle