クラフトビール生き残り作戦 鍵を握る「地元」と「タップルーム」

 20日付のFOX5によると、米国で注目のクラフトビール業界で、「サミュエル・アダムス」で有名なボストン・ビール・カンパニーなど大手メーカーの消費が伸び悩む中、「地元」という言葉が市場での生き残りの鍵を握るという。
 業界関連団体、ビール醸造所協会のエコノミストであるバート・ワトソン氏は、「消費者は多様なテイストを求めており、これから伸びていく」と現在の業界の売り上げに反して強気だ。また、チェルシー・クラフト・ブリューイングのパット・グリーン氏は、「“地元に根ざした”といううたい文句がミソ」とし、「顧客は若くて教育レベルも高い。食事でも、ローカル色が濃く新鮮な食材を嗜好する」と分析する。
 1990年代末にも、クラフトビール人気は下火になったことがある。しかし当時と比べ、現在メーカーはより賢く、経験豊かになっている。工場で消費者にビールを直接販売できる「タップルーム」を備えていることも大きな違いだ。卸し売り販売の業績が振るわなくても、こうした直販が支えになるからだ。ワトソン氏も「タップルームでは、小売価格で販売できるので利益も大きい。多くのメーカーにとって、生命線となっている」と内情を語る。

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