「市長のホームレス対策は失敗」  元ライバルが批判と新提案

 20日付のCBSニューヨークによると、2013年の市長選に立候補していたクリスティン・クイン前市議会議長は同日、マンハッタン区のホテルで演説を行い、ビル・デ・ブラシオ市長が実施するホームレス対策を非難し、代わりの具体案を提示したという。
 市内のホームレスシェルターで暮らす人は過去最高の約6万人に上り、その中には2万3千人以上の子どもも含まれているという。しかし、市は抜本的な対策が立てられず状況は悪化の一途をたどっている。現在はホームレスの女性と子どもを支援する非営利団体、WINの代表を務める同氏は、「家族たちを仮住居に優先的に入居させるため、市長はハウジング責任者を指名するべきだ。また、シェルターを迅速に設置するために、明確な複数年計画を立てる必要がある」などと具体的な策を提案し、改革を訴えた。
 クイン氏の提案に対し、市側は「立ち退き防止プログラムなどを導入し、問題を未然に防ぐ努力を続けている」と回答しているが、市ホームレスサービス局のロバート・マスカリ前副局長は、「市長が就任時に複数年計画を立てなかったため、ホテルをシェルターにするような一時しのぎが今起きている」とクイン氏の意見に同意し、擁護した。
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