ガーナー事件の捜査当局変更  米司法省、「明白な証拠存在」

 25日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、2014年にスタテン島で、黒人男性のエリック・ガーナーさんがニューヨーク市警察(NYPD)の白人警官に頸部を圧迫され死亡した事件の捜査の担当が、米連邦検事局および米連邦捜査局(FBI)から新たに米司法省の捜査チームに引き継がれることが分かった。
 同年7月17日、同島の路上で違法にたばこを販売していた疑いのあったガーナーさんは、逮捕時にダニエル・パンタレオ元巡査から、NYPDが禁止している、背後から腕で首を締める「チョークホールド」を行使され窒息死したが、元巡査は転属処分を受けたものの、地方検事局は殺人罪を不起訴とした。
 事件を引き継ぐ同省捜査チームが連邦公民権法違反で起訴するため、FBIが捜査に当たっていたが、ブルックリン区の連邦検事局ニューヨーク東部地区は事件が連邦犯罪のレベルに達しないとして、起訴に反対していた。しかし、ワシントンD.C.の同省公民権課は、事件には明白な証拠が存在すると主張し、2年以上にわたりこう着状態が続いていた。
 元巡査を同法違反で起訴するかの最終決定は、同省公民権課およびロレッタ・リンチ司法長官が決定することになる。
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