10月31日付のDNAインフォによると、2012年に米東部を襲ったハリケーン・サンディから4年を迎えた同日、ニューヨーク市は、その被害と記憶を風化させまいと、マンハッタン区ダウンタウンのサウスストリート・シーポート博物館付近の3カ所に、被災時に到達した最高水位を示す標識を設置した。
この標識は、市が米緊急事態管理庁(FEMA)と進めるハリケーン防災施策の一環として設置されたもの。標識の1つは、最高水位が6.5フィート(約195センチメートル)に達したことを示している。
同博物館は、サンディの被害が最も甚大だった建物の1つで、4年経った現在も修復作業が続いている。ジョナサン・ブールウェア館長はこの日、「サンディのようなハリケーンは、次いつやってくるか分からない。標識は、被害を忘れず未来に備えるための記念碑でもある」と述べた。
同博物館のあるダウンタウン区域では、市と連邦政府から資金の援助を受けて洪水対策を進めている。展開型の堤防設置などが提案されているが、計画は初期の段階で、工事が始まるのは早くても18年だという。
また、スタテン島の6つのハリケーン避難地域に、高台への避難経路を示す標識も設置した。