1日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、米医療保険制度改革(オバマケア)により、全米の33州およびワシントンD.C.で雇用主が負担する従業員医療保険料の上昇率が小さくなる中、ニューヨーク州では反対に大きくなっていることが、コモンウェルス基金の報告書により明らかになった。
州では、2006~10年の5年間に、単身補償の保険料が年間で平均3.2%上昇し、それに比べて、オバマケア開始後の10~15年は5.4%だった。家族補償では、06~10年に5.1%値上がりし、10~15年には5.9%上がった。
ノースイースト・ビジネスグループオンヘルスの代表、ローレル・ピッカーリングCEOは、高額な医療費と薬の値上がりが、州の医療保険料の急上昇を招いていると分析する。雇用主は、免責額の高い保険に加入して従業員に負担を肩代わりさせる、また、従業員が慢性疾患などにかかり長期的な療養に入るのを防ぐために健康診断を含む制度に積極的に投資するなどして、保険料高騰の対策に講じているという。
一方、家族補償保険料における従業員の負担金の年間平均上昇率は、06~10年の8.5%から、7.4%に下がっている。