この10月に新しくオープンした「Kappo Totto」は、焼鳥、炉端、そば、ラーメン店などを手掛けてきたTottoグループがプロデュースした、話題の“割烹“のお店です。
上質な空間で、新スタイルの割烹を
「Kappo Totto」はマンハッタン区チェルシーにあるハイラインのたもとに店を構える。一歩中に入ると全25席の落ち着いた空間が広がり、趣きある白木のカウンターが目に飛び込む。しっとりとした空気が漂う雰囲気は、まさに「和風大人空間」といえる。
ここで提供される料理は“ニューヨークスタイル割烹”。諸橋浩三(もろはしこうぞう)料理長は「ニューヨークでまだあまりなじみのない割烹を楽しんでもらいたいもっと広めたい」という思いから、これまで割烹の世界で修業した‟割烹の基本”である技術、心などはそのままに、現地の材料や器、見た目などでニューヨークらしさをプラスし、新しい“割烹”を提案している。
現在はオープニングにつき、期間限定で「Chef’s Tasting ( 9品/100ドル)」と「Prix Fixe (4品/55ドル)」の特別コースを提供している。Chef’s Tastingは割烹フルコースをじっくり堪能していただけるコースで、Prix Fixeは、割烹の雰囲気をまずは体験し、料理を味わえるコースとなっている。アラカルトもあり、追加オーダーも可能なのはうれしい。メニューは毎月変わるので、訪れるたびに新しい旬の食材に出会えるだろう。
メニュー例として、庭園のミニチュアジオラマのような美しい盛り付けの「お浸し」は家庭料理のそれとは全く異なり、美食術(ガストロノミー)にみられるような独創的なプレゼンテーション。強肴の「和牛のステーキ」には、厳選した宮崎牛を使用。きめ細やかな霜降りの肉は、甘みが強く、肉本来の旨みを最大限楽しむことができる。
また、日本酒、ワインなどは割烹をより引き立てる銘柄を厳選。日本国外では同店だけでしか飲めない「白露垂珠 純米吟醸(はくろすいしゅ)」も楽しめる。
「季節感と盛り付け、店内の雰囲気など全てを感じとって、街の喧騒を忘れ、ゆったりとしたお食事の時間を楽しんでもらいたい」料理長ははにかみながらもその思いを熱く語った。
諸橋浩三
20歳で割烹の世界に入り、日本で修業を積む。35歳でニューヨークに渡り、和食店で腕を振るう。Kappo Tottoでは割烹という原点に返り料理長に就任。
Kappo Totto
458 W 17th St(bet 9th & 10th Ave)
要予約
(212) 924-0017
Mon-Sat: 6pm – 11pm
Sun: Closed
www.kappototto.nyc