来年度予算13億ドル引上げ シェルター費増大と年金基金不足で

 17日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は同日、毎年11月に行われる歳入と支出調整の結果、2017会計年度の市予算案の額を訂正し、当初の予定より13億ドル(約1440億円)引き上げる計画であることを発表した。
 835億ドル(約9兆円)に修正された新予算案では、ホームレスシェルターに投じられる5200万ドル(約58億円)、年金基金の不足分を埋め合わせるための1億2千万ドル(約133億円)が、今年6月に市議会が採択した当初の案に追加された。一方、推定税収は、1億2700万ドル(約141億円)に減少した。
 連邦当局などが進める、市長陣営が高額寄付者への見返りに便宜を図ったとされる捜査への民間弁護士費用は、市法務課から650万ドル(約7億2千万円)の支出が見込まれている。同月の時点で30万人を超える過去最大数の正規職員と、およそ1万人在籍する契約職員の給与分も、負担が大きい。
 市各機関からの蓄えや予測される債務返済費用の調整などを予算に充て、各機関は、書面による郵便を廃止、市所有の車両を処分するなどで蓄えを増やすという。