17日付のCBSニューヨークによると、同日早朝、クジラがニューヨーク湾内に入り、自由の女神が立つリバティ島付近を泳いでいるのが目撃された。
周辺を航行中の数隻の船舶から連絡を受けた沿岸警備隊が、クジラの姿を確認。隊員の1人、スティーブ・ストロマー氏によると、「けがをしている様子などはなかった」という。同隊では、リバティ島付近にはできるだけ近付かないようにし、クジラが現れた際には十分な距離を置くようにとの注意を発令した。
ニューヨーク水族館の専門家、ポール・シェスワーダ氏によると、目撃されたのはザトウクジラの可能性が高い。「ニュージャージー州やクイーンズ区のロッカウェー沖では、年間100件ほどのクジラ目撃情報が寄せられるが、ここまで近付くことは珍しい」という。7月には、ニュージャージー沖で船舶とぶつかったと思われるクジラの死骸が発見された。
同氏によると、ザトウクジラは餌となる小魚、メンハーデンを追ってきたものと考えられる。メンハーデンは、人間の食用には適さないが、クジラにとっては大好物。近年、同湾内ではメンハーデンの数が増え、「湾の水質が改善している証拠」と、同氏は解説する。