大塚 洋一(Gulliver USA) 車の豆知識 第55回「米国での車の購入方法」

 米国で車を購入する場合、新車か中古車かだけでなく、ディーラーか個人売買か、現金かローンまたはリースかなど、さまざまな要素が絡み合ってきます。仕事で渡米されている方であれば、現金購入を前提に一般のディーラーから「新車〜比較的新しい中古車」の購入を考える方が多いと思います。渡米したばかりだとローンやリースは組めないことが一般的です。また、任期がある場合はリースはお勧めしません。

◆新車を買う
 新車はフランチャイズディーラー(メーカーの正規代理店)のみから購入することができます。
フランチャイズではない一般の販売店が新車販売を行なっている場合、それは「仲介」を意味します。自分の代わりに新車を交渉してくれるメリットはありますが、実際は仲介手数料が発生していますし、自分の目の前で交渉が行われない分、金額的なメリットは最小限にとどまるでしょう。また、新車購入は値引き交渉が重要です。これには「リベート」を引き出すことが最も重要です。例えば「現金購入だと500ドル引き、さらにこの車種はキャンペーン中で1000ドル引きで、合計1500ドル値引き」という感じです。これを知らなければ定価で商談が進みますので、要注意です。ただし、大きく値引きされる車種ほど、売却時には値下がりしていることを念頭に置いておきましょう。

◆中古車を買う
 新車と比べると中古車の値引き額はかなり少ないです。米国の中古車販売専門店の最大手はCarMaxですが、「No-Haggle Price」といって、彼らは展示金額から値引きはしません。最近では新車ディーラー最大手のAutoNationの中古車部門も同様の手法を取っています。CarMaxの中古車展示価格は、新車ディーラーの認定中古車よりも高いことが一般的です。しかし決算書を見ると、車体販売価格ではほとんど利益が出ていません。これは、仕入れ価格が高く、かつ整備に投下した費用が多いためです。中古車購入に際してリスクは取りたくないというお客様がほとんどですので、CarMaxは安心や信頼性という意味での実績があり、結果として米国の中古車業界で最大手として活躍しています。
 そのほか、EnterpriseやHertzなどのレンタカー屋が営んでいる中古車販売店や、程度の良いレンタカーも多く存在しますが、あまり状態の良い車は置いていないことが多いです。この理由は次回号で詳しく紹介します。
 ガリバーUSAでは、日本人の方への販売に力を入れており新規赴任者でもローンが組めます。販売展示価格もCarMaxよりもほとんどが安く、無料保証も彼らの30日に対して弊社は1年が基本となっています。品質と価格の好バランスが実現できる理由は、買取に力を入れ(2004〜16年USAでの買取台数累計1万3千台を突破)、買い取った車全てをふるいにかけ「お客様に自信を持って提供できる車両」と「そうでない車両」に仕分けされるからです。結果として、約50%がガリバー店舗で次のオーナー様へと直接売れており、残りはオークションやホールセールで他業者へ売却されていきます。それが、ガリバーUSAの買取、販売が強い理由です。

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プロフィール
大塚 洋一
2004年に(株)ガリバーインターナショナル入社。対企業向けのコンサルティング営業部スーパーバイザーを経て、06年に直営店舗事業部へ転属。日米で店長を経験し、15年2月より米国代表に(NY店店長兼務)。豊富な知識と丁寧な接客に定評あり。緊急時や時間外も対応で心強い。
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