「サンダース議員なら勝てた」 NY市長、大統領選を振り返る

 12日付のオブザーバーによると、ニューヨークのビル・デ・ブラシオ市長は11日、ABCニュースの取材で「経済を変革するというバーニー・サンダース議員の主張が有権者に確実に伝わっていれば、彼は大統領選で共和党のドナルド・トランプ氏に勝てたかもしれない」と答えていたことが分かった。
 2000年の上院議員選でヒラリー・クリントン氏の選挙運動に携わった市長は、今回の大統領選でクリントン氏支持をすぐには表明せず、選挙結果が出た直後から「クリントン氏の掲げる政策は左翼的で大衆に向けた経済的メッセージを欠いていた」と述べてきた。今回はさらに踏み込み、「クリントン氏にも大衆に向けたメッセージはあったが、最後の数カ月は重要視せず、有権者に強く訴える機会だった討論会でも活かさなかった」とし、これを民主党優勢州のウィスコンシンやペンシルベニアで票を失った理由と分析した。
 またトランプ氏については、「政治の部外者としてうまく振る舞い票を集めた。中部地域の有権者は、経済改革を信じて彼に投票した」と評価しながらも、変革を実現するには連邦政府の財政支援が不可欠であり、簡単ではないと政策を批判した。

バーモント州で演説を行うサンダース氏=2016年3月(photo: Kristopher Harris)

バーモント州で演説を行うサンダース氏=2016年3月(photo: Kristopher Harris)