ニューヨーク市の地下鉄全駅で、米主要通信会社4社(AT&T、スプリント、ベライゾン、Tモバイル)の契約端末へのインターネットと通話サービスが9日より、利用可能となった。当初は2016年内の完了をめどに進められていたが、年明けにずれ込んだ。
ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事は5日のこの発表に当たり、「多くの市民の要求に応えるとともに未来も見据え、Wi-Fiと携帯電話のサービスを地下鉄全駅で提供できるようになり、大変うれしい」と述べた。
同サービスを提供するトランジット・ワイヤレス社は、地下鉄を運営するニューヨーク州都市交通局(MTA)と27年間のパートナー契約を結び、設計や設置から運営など全ての業務を請け負う。
同社によると、このプロジェクトには3億ドル(約351億円)以上の資金が投入されており、サービス提供による収益はMTAと分配して受け取ることになるという。また、同サービスの事業費は、企業の出資や州からの助成金により賄われている。
同計画はMTAの役員会で07年9月に承認されたが、さまざまな事情から予定通り進まず、足掛け10年のプロジェクトとなった。