10日付のCBSニューヨークによると、ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン検事総長および連邦取引委員会(FTC)は、認知機能を向上させると虚偽の宣伝をし、脳サプリメントを販売した疑いのバイオ企業を共同で提訴した。
ウィスコンシン州に本社を置くクインシー・バイオサイエンス社は、同社の商品「プリヴァーゲン」を「記憶力を高めることが医学的に証明されている」と宣伝、販売しているが、検事総長は、同社は効能の裏付けができておらず、行き過ぎた宣伝文句は高齢者を狙った明らかな詐欺行為だと主張している。
同社が独自に行った臨床検査でも、プリヴァーゲンを投与されたグループに、偽薬を投与されたグループを超える大きな改善はみられなかったという。これを受け同社は、「不確かな申し立てで事実無根。多くの購入者から生活が改善されたと評価を受けており、商品が記憶力を改善し正常な脳機能をサポートするという証拠を大量に収集している」との声明文を発表した。
プリヴァーゲンは、ボトル1本の価格が69ドル(約7900万円)で、同社は2007~15年の間に約1億6500万ドル(約190億円)を売り上げているという。