13日付のDNAインフォによると、マンハッタン区アッパーイーストサイドにある老舗の書店、「クロウフォード・ドイル・ブックストア」がこのほど、閉店したという。
1991年にオープンした同店は、この地域に残る数少ない個人経営の小規模書店で、地域の人々に親しまれてきた。しかし、オーナーのジョン・ドイルさんが82歳、妻のジュディー・クロウフォードさんも75歳と高齢になったため、店じまいを決意したという。クロウフォードさんは、「お客さんも従業員も家族のようだったのでとても寂しいが、私たちも年老いて営業を続けるのが困難」と、説明した。
同店はヘミングウェイやフィッツジェラルドらをはじめとする文豪の初版本など、貴重な書籍を多く販売していたため、昔から多くの読書愛好家が集まる場所だったという。同店が開業する前は別の本屋があったため、同店のマネージャー、トーマス・ターボットさんは「この場所には75年前以上にもわたり書店の歴史がある」とし、「全てのものには終わりがある」と締めくくった。
近年ニューヨーク市内では、家賃高騰などの影響による書店の閉店が多数みられるが、中には地域の人々からの寄付で移転し、閉店を免れた店もある。