19日付のエーエム・ニューヨークによると、ニューヨーク州都市交通局(MTA)は連邦政府から160万ドル(約1億8千万円)の補助金を得て、安全向上のため2つのプロジェクトを開始するという。
まずは、約88万ドルを投じて道路の反射鏡(カーブミラー)を設置する。バスの運行上の死角をなくし、巻き込みなどの事故を防止するのが狙い。バスの死角については、交通死亡事故撲滅計画「ビジョン・ゼロ」を提唱するビル・デ・ブラシオ市長も早急に対応が必要な事項として取り上げていた。
次に、線路上で作業をする係員の安全向上のため、列車が近付いて来たことを知らせる携帯警告システムを導入する。これに残りの約69万ドルを費やす。昨年11月には、作業員が地下鉄G線にひかれて死亡するという痛ましい事故が起きた。そのため、最近行われた労使交渉でも争点となっていた。
この補助金獲得に貢献したニューヨーク州のチャック・シューマー上院議員は、「地下鉄の利用者や歩行者、さらに従業員も含めたシステム全体の安全向上には意義がある」と話した。また、クリスティン・ギルブランド上院議員は、「今後も安全向上のインフラ整備に尽力する」と述べた。