9日付のエーエム・ニューヨークによると、ニューヨーク市で活動する4つの非営利団体(NPO)が共同で「バス・ターンアラウンド・キャンペーン」をこのほど開始し、市交通局(DOT)とバスを運営するニューヨーク州都市交通局(MTA)に対し、市内の10路線で専用バスレーンを開設するよう要請していることが分かった。
10路線は、4団体が各路線のバスの運転速度や乗客数を分析して選出したもので、利用者数が多く、1日の中で運転速度に大きな差がある路線が対象となった。例えば、ブルックリン区を走るB41は遅延や欠便が多いため違法タクシーのほうが便利で、ブロンクスとマンハッタン区を結ぶBx19は、平均速度が時速7.8マイル(約13キロメートル)、朝のラッシュ時は時速4.9マイル(約8キロメートル)で歩くほうが早いと皮肉られている。
統計によると、市の人口は過去5年間で37万人、観光客は950万人増加した。しかし、バス利用はあてにならず、同時期に運行数が4600万本減ったことも、利用者の減少を加速させている。
団体の代表らは、「サービスの向上は、市長の掲げる社会的公正や格差の是正にもつながる」と述べた。