7日付のNBCニューヨークによると、ニューヨーク州のエリック・シュナイダーマン検事総長および連邦消費者保護局は同日、2001年に起きた米同時多発テロで崩壊した世界貿易センタービル(WTC)へ真っ先に駆け付けた消防士や警官などの第一応答者でがんや呼吸器疾患を患う人々に、損害賠償の和解金を前渡しすると持ち掛け、法外な金利や報酬を騙し取っていたニュージャージー州の企業およびその創設者を提訴した。被害者には、脳を損傷した米プロフットボール(NFL)の元選手も含まれるという。
起訴状によると、RDリーガル・ファンディング社および同社の創設者であるロニ・ダーソビッツ被告は、和解が進められ、まだ損害賠償金の支払いが完了していない第一対応者や元選手に接触し、和解金の前渡しだとして一部を立て替え、実際に受け取った和解金の中から250%もの金利と高額な手数料を受け取っていた。同社は法的効力を持たないにもかかわらず、「形式的な手続きを省略できる」と、被害者への支払いが迅速化される支援をすると宣伝していた。
検事総長は、「重度の傷害を負い苦しむ911のヒーローや元NFL選手をだますとは恥ずべき行為」と批判した。