12日付のニューヨーク・タイムズによると、ニューヨーク市の地下鉄利用者が、劣悪なサービスに対する不満をSNSで発信しているのに対し、ニューヨーク州都市交通局(MTA)も対抗し応戦している。
ここ数年サービス改善に努めているものの、MTAによると地下鉄の遅延は毎月7万件と、2012年の2万8千件の2.5倍に増加。列車の整備が不充分などの技術的な問題も頻出している。故障で止まるまでにどのくらい走ったかのデータを見ると、10年11月は20万マイル。これが、昨年11月は12万マイルだった。
被害を被るのは常に利用者のほうだ。収まらぬ不満を吐露する「はけ口」としてSNSが使われることがお決まりになっているようで、立ち往生の列車、乗るのをためらうほどのすし詰めの車内、遅延を伝える車内放送など劣悪な状況を次々とSNSに投稿している。
MTAも黙っておらず、「D線で警察が捜査中」、「グランドセントラル駅で病人発生」、「1番線で安全確保のためエレベーターを修理」などトランプ大統領並に頻繁にツイッターに投稿する。利用者とMTAによるデジタル合戦は、今後もエスカレートしていく