15日付のNBCニューヨークによると、今年度からニューヨーク市立小学校の学習指導要領に、筆記体の授業が組み込まれることが発表された。
数年前に全米共通学力基準テストのコモンコアが導入されてから、筆記体の授業は必須科目ではなくなったが、市教育局のカルメン・ファリーニャ局長が発表した今年度の学習指導要領には、3年生のカリキュラムに筆記体の授業を復活させると記されている。コモンコアではブロック体の手書きとキーボードの使い方に重点を置いており、テクノロジーが進む時代に筆記体を学ぶ必要があるのかという疑問の声も多く上がっているという。
一方、筆記体の授業復活を推進しているニコール・マリオタキス市議会議員は、「最近は携帯端末やキーボードで文字を入力するのが主流になっているとはいえ、サインをする際は筆記体を使うこともある。また、このままだと若い世代が独立宣言などの筆記体で書かれた歴史上の重要書類などが読めなくなってしまう」と危惧する。
実際に授業に取り入れるかどうかは各校の判断に委ねられるが、同局が発表したマニュアルには、「筆記体を学んだ児童は書字能力の向上により、全体的な学習能力も上がる」とある。