ビルの出入口に住所表示 義務付ける条例案可決

 15日付のクレインズ・ニューヨークによると、ニューヨーク市内にある全てのビルの一般用出入り口の近くに住所を表示することを義務付ける条例案が同日、市議会で可決された。
 市には現在、ビルの所有者が正面玄関にのみ住所を表示しなければならない条例はあるが、民主党のジュメイン・ウイリアムズ議員が提出した案では、一般が出入りする全てのドアへの住所表示を義務付ける。また、1回目の違反への罰金額が25ドル(約2800円)から250ドル(約2万8千円)に引き上げられ、違反が見つかってから30日以内に表示を行わなかった場合は1日ごとに50ドル(約5600円)の罰金が科せられるという。
 市には住所の表記がないビルが多く存在するが、マンハッタンのゲイル・ブリュアー区長は2004年、建物に住所が表示されていないことによって緊急時での消防士や警官の到着が遅れることを防ぐため、住所の表示を義務付ける条例案の原案を作成していた。
 当時の同区区長が10年に実施した調査によると、同区一部の商業道路沿いに立つビルのうち、40%近くで道路側から見える場所に住所が明確に表示されていなかったことが判明している。

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