学校での過剰警備に抗議 人種差別の可能性も

 21日付のニューヨーク1によると、ニューヨーク市内の公立学校における過剰な警備が人種差別行為を引き起こしているとして同日、市議会議員や生徒らが抗議運動を行ったという。
 アントニオ・レイノーソ市議会議員が主導した市庁舎前でのデモには多くの生徒が参加し、市警察(NYPD)による公立学校での過剰警備を批判し、配備する警官の数を減らすよう求めた。ニューヨーク自由人権協会のまとめによると、昨年だけでも千人以上の生徒が問題行動などを理由に逮捕されており、そのうち約90%が黒人やヒスパニックだったという。また、逮捕される黒人やヒスパニックの生徒の割合が、ほかの人種に比べ明らかな差があることから、過剰警備が人種差別につながっているのではとの懸念が広がっている。
 参加した男子生徒の1人は、「平和的なデモに参加していただけで身柄を拘束されたことがある」と話し、学校警備の公平性に疑問を投げ掛けた。レイノーソ議員もまた、「金属探知機が設置されていたり、警察の圧力が強すぎる」と述べたが、これに対し市教育局は、「NYPDとの連携によって学校内の犯罪率は低下しており、生徒の安全を守るのが第一だ」との声明を発表している。

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