26日付のニューズデイによると、1993年にマンハッタン区の旧世界貿易センター(WTC)で発生した爆破事件から23年目を迎えた同日、9.11メモリアルにあるノースタワー跡のプールに遺族が集まり、追悼式典が行われたという。
参加者の1人、ニコル・ロッシリさん(12)は、家族とともに同地を毎年訪れ、写真でしか見たことのない祖父に献花をしている。ニューヨーク・ニュージャージー港湾公社(PA)の職員だった祖父のスティーブン・ナップさん=当時(47)=は、保全係の責任者として勤務中に事件の犠牲になった。
この事件は、イスラム原理主義テロ組織アルカイダと関連集団が起こした爆破事件で、6人が死亡し千人以上が重軽傷を負った。事件を起こしたテロリストらは、1200ポンド(約540キロ)もの爆発物を積んだバンを地下駐車場に止め、午後12時18分にこれを爆発させた。
事件の首謀者とされるイスラム過激派指導者のオマル・アブデルラーマンは、式典に先立つ今月18日、ノースカロライナ州の連邦刑務所で病気のため78歳で死亡した。ナップさんの娘デニス・ロッシリさん(40)は、「二度とこのような悲しい事件が起こらないでほしい」と話した。