7日付のメトロ・ニューヨークによると、ニューヨーク市消防局(FDNY)が6日、ブロンクス区で起きた火事で史上初めて消火活動にドローンを利用したという。
火事は同午後6時ごろ、同区のクロトナパークにある6階建てのビルで発生。火は瞬く間に広がり、1時間内に4アラーム(第4規模)の大火事に発展した。はしご車を使って消火活動に当たったものの、高い所の状況が把握できず、ドローンを出動させた。
このドローンの値段は8万5千ドル(約970万円)。赤外線カメラを搭載しているため建物の高温部分などを確認でき、そのイメージは現場の指揮官や局内の幹部に直接送られる。「ドローンから送られるデータにより状況が手に取るように把握でき、正しい意思決定ができた」と語るのは、副署長補佐のダン・ダグラス氏。消火活動の際は建物の倒壊など常に危険が伴うため、「消防士の安全にも貢献した」という。火は同8時には消し止められ、ビルの住人は全員無事に避難したという。
FDNYは、6カ月以上をかけてドローンの操作訓練を実施した。このハイテク機器は、今後も消火活動に活用される予定だ。