6日付のDNAインフォによると、ニューヨーク市では昨年、ヘロインの過剰摂取による死亡者数が、殺人事件の死亡者数の4倍近くに達していたことが、市警察(NYPD)の同日の発表により明らかになった。
市では昨年、335人が殺人事件の被害者として死亡し、ヘロインの過剰摂取による死亡者数は約1200人だった。ヘロインの過剰摂取による死亡者が急増した背景には、合成オピオイドであるフェンタニルがヘロインに混ぜられるようになったことが挙げられる。2つの物質の混合によりその効果が20~25倍に増強される。市場に出回っているヘロインの純度は、数年前までは約10%だったが、フェンタニルを混合することにより最近は約60%に引き上げられているという。
ヘロイン過剰摂取による死亡者数は、ブロンクス区で最も増えており、クイーンズ区北部、スタテン島、ブルックリン区南部がこれに続く。スタテン島では昨年、104人がヘロイン関連で死亡し、過去最多となった。
市でのヘロイン過剰摂取による死亡者数が最も多いのは45~54歳で、最も増加したのは15~34歳だった。医療従事者は、オピオイド拮抗薬であるナロキソンの投与方法について訓練を受けているという。