丸腰の少年射殺した警官辞職 少年の母が「解雇せよ」

 26日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、2012年にブロンクス区の自宅で武器を所持していない十代の少年を射殺したニューヨーク市警察(NYPD)の警官が同日夜、解雇される前に辞職していたことが分かった。
 リチャード・ヘイスト元巡査(35)は同年2月2日、ラムジー・グラハムさん=当時(18)=が武器を所持していると思い込み、同区ウェイクフィールドの自宅へ逃げ込んだグラハムさんを幼い弟と祖母の目の前で射殺したが、その後武器は所持していなかったことが分かった。元巡査はクイーンズ区の大陪審により同年6月に起訴されたが、後に取り下げられた。
 「誤った判断による発砲」と「死につながる深刻な身体的損傷を負わせることを目的とした行動」によりNYPDの規則違反に当たるとして17日に有罪判決を受け、解雇される見込みだったが、26日夜に辞表を提出した。
 元巡査の辞職を知ったグラハムさんの母コンスタンス・マルコムさんは、ビル・デ・ブラシオ市長およびNYPDのジェームス・オニール本部長を「事件に対する責任を警官に負わせようとしない」と激しく批判し、グラハムさん射殺に関与したほかの警官らを即刻解雇するよう訴えた。