遺体安置所閉鎖で返却遅れ 葬式の日取り決められず

 29日付のニューヨーク・デイリーニュースによると、ニューヨーク市検視局が、ブロンクス区およびスタテン島の遺体安置所を閉鎖したことで、検視後の遺体返却に遅れが生じ、葬式の予定が立てられないなどといった問題が起きているという。
 市議会衛生委員会のコリー・ジョンソン委員長によると、同局が遺体安置所の数を5から3に減らしたことから、遺体の返却が不規則かつ困難になっているという。同局は、遺体の検視にかかる時間は通常30分以下であるが、予定が定まらないため、葬儀社が計画通りに遺体を引き取ることが難しいとしている。葬儀社は、遺族に葬式の具体的な日時を決めないよう注意を促している。
 同局のバーバラ・サンプソン局長は、深刻な遅れについて苦情を受けたことはないが、他人の遺体が誤って返却された例が起きた遺体安置所では、身長、体重、性別、写真などで再確認を行っているという。また、「われわれは常に正確に検視を行うことを目標にしている。もし誰かの遺体を返却するのが遅れたならば謝罪するが、ここでいう遅れとは数分か数時間のことだ」と説明した。局長はまた、2施設閉鎖後の方が、業務の質が向上したと主張している。
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